2024-03

2009・3・28(土)ユベール・スダーンと東京交響楽団の
ブルックナー「7番」レコーディング2日目

   ミューザ川崎シンフォニーホール

 昔――というのは私が放送局の現場にいた頃のことだが――日本のオーケストラのスタジオ・レコーディング・セッションというのは、概してあまり面白くなかった。正確に演奏しようとするあまり、演奏から活気が失われてしまうことが多かったからである。
 しかし、すでに時代が違う。今の日本のオーケストラの上手いのなんの、ステージでの生演奏と全く同じように、アニマートかつコン・ブリオな勢いで音楽を創り上げる。どのオーケストラもすべてそうだというわけではないだろうが、このスダーンと東響に関する限り、まあ見事なものだ。

 昨日、第1楽章と第2楽章を録り終えたとのことで、今日はまず第4楽章、そして最後に第3楽章を録音。
 各楽章をそれぞれ前半と後半に分け、まず前半を通して録音し、モニタールームで試聴したあと部分的に録り直し、次いで後半でも同じ手順を採り、そのあとにまた楽章全体の中から要所を録り直す、という方法。

 試聴には20人以上の楽員が詰めかけ、中には自ら録り直しを要求する楽員もいたのは立派である。総じて、驚くほど少ないテイクで録り終えていたところに、オーケストラの演奏の好調さが窺えるだろう。
 特に、スケルツォやフィナーレのクライマックス個所でのデモーニッシュなエネルギー感は凄い。
 トリオ部分は、一昨日の練習でもそうだったが、スダーンはことさらここに思い入れが強いらしい。念入りに指示を繰り返し、録り直しをして、この上なく美しく仕上げていた。

 私は提灯持ちはやらない主義だが、このCDは楽しみにしている。現場で聴いた演奏の勢いと、音の響きの良さがそのまま再現できていれば、これは聴き応えがあるはず。リリースは夏以降だとか。

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